蓮華蔵世界

蓮華像世界

釈尊が覚(さと)りを完成したとき、毘廬舎那仏(びるしゃなぶつ)という名で呼ばれ、この仏の修行の功徳を花と見立てて、仏の世界をさまざまな花が咲きそろう花園で飾られた宇宙として、説き明かすのが華厳経です。

仏が光明を放つと、仏の宇宙である蓮華蔵荘厳世界(れんげぞうそうごんせかい)がくっきりと浮かび上がります。文献(1)では「・・その幻想的で神秘的な光景の叙述は、他の経典を圧倒し、一つの壮大なファンタジーの世界」とか「光と海のシンボリズムからなり、光あふれる宇宙の大海原にたゆたいつつ、壮大な叙事詩を展開する」と述べています。